2010年 10月 18日
小物竿考
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幸釣
OLYMPUS E-410



最近
使用頻度が非常に高いT社の小物釣竿である

 四五六七八九

1本で3通りの長さに使えるというのがウリである
2本持っているので6通りに使えるわけだ
四五六、七八九というのは「尺」を表していて

 四は四尺(121cm)
 五は五尺(151cm)
 六は六尺(182cm)

ということらしいのだが
実測してみると
ずいぶんいい加減だということがわかった

 四は四尺六寸五分(141cm)
 五は5尺四寸一分(164cm)
 六は六尺零寸七分(184cm )

だった
六尺以外はかなりの誤差だ
(四尺など20cmもちがう)

七八九の方も

 七は七尺(212cm)
 八は八尺(242cm)
 九は九尺(272cm)

のはずだが
実測してみると

 七は七尺一寸九分(218cm)
 八は七尺九寸ニ分(240cm)
 九は八尺七寸五分(265cm )

となっていて
八尺以外は相当怪しいことになっている
これだけ長さが違ってくると
他の竿の仕掛けを流用することは不可能だ
タナゴ釣師の多くは
仕掛け巻きに竿の長さごとの仕掛けを巻いて持ち歩いている
ということは
つまり
この竿専用の仕掛け巻きを別に持ち歩かねばならないことになる
しかしまあ
そんなことはどうでもいいことかもしれない
「だいたい四五六」とか
「ほぼ七八九」というふうに表記すればすむことだ

  メートル法 ← conversion → 尺貫法

それはそうと
六と九の場合は伸ばし切るのでいいが
四五あるいは七八のときは
伸ばし切らない分
手元に多少のガタツキがある
この違和感がなかなかの曲者で
どうもしっくりこない
しかしまあ
そんなことはどうでもいいことかもしれない

そもそも
マルチレングスの振り出し竿いうのはそんなものかもしれない
141cmから265cmまで6通りに使えてけっこう「便利」ぢゃないか
ということで納得すればいいのだ


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幸釣
OLYMPUS E-410



継ぎ数は
四五六が8ピース
七八九は10ピースで
バットエンドのスクリュウキャップを外すとバラバラにできる
ただし
チチ輪結び止めのリリアンを八の字に結んでしまうと
チップだけが抜けなくなる

竿の飛び出しを防ぐウレタン製のロッドキャップ(写真上段右)
七八九のはぴったしだが
四五六のはブカブカだ
竿袋から出した途端にポロっとはずれてしまう
もちろん竿は飛び出す
まったく役に立っていないのだ
そのうち穂先を折ってしまうだろう
何気ないことのようだが
これこそがT社が信頼できるブランドか否かの瀬戸際的項目ではないかと思う
そうでなければO府S市のP社の竿と同じ扱いになってしまう
是非にも改善を望みたい

ところで
それよりなにより気になることがある
どういうことかというと
竿にも竿袋にも個人名の角印が印刷されていることだ
焼印でも押印でもなく印刷だ
手作りの和竿ならまだしも工業生産品である
たぶんこの竿をデザインした人物の名前だろうが
棺桶に片足を突っ込む歳になってまでも
自分の名前をフルネームで前に出したがるというのは
いったいどういう理由なのだろう
むしろ
かえって
名を落としめているように思えるのだが・・・
竿のネーミングも
その人物の名の一部をとったのだろうと思うが
まあ
そのあたりで留めておいてはいかがなものだろうか

ショップでは
幸釣は売れ行き好調で在庫切れだという
好評に乗じて十十一十二というのもできたらしい
ここまで長くなるとあんまり意味がないように思うのだが・・・

そんなわけで
斬新な朱色とデザインの良さだけで試し振りもせず買ったのだが
いろいろと不満がないわけではないのである


  と、言いつつも
  最近よく使っているところを看ると
  どうやらこれは
  気に入っている証拠かもしれないなぁ
  それにこのblog
  T社の社員も見ているし
  あんまり無茶は書けないのである・・・・・・DOZさんとか


by ikasasikuy | 2010-10-18 07:31 | 漁具概論 | Comments(8)
Commented by ladon at 2010-10-18 13:04 x
7.8.9の竿の実測値ちょっと変あるよ!?7の2.68myったら8尺8寸4分やし、2.40mは7尺9寸2分やし、2.65mやと8尺7寸4分になりますが?ちなみに、間をmに換算するときは0.55で割ります。坪を㎡に換算する時は0.3025で割ります。私ら、測量関係者はそうします。
ゾンさん甲子園来やへんの?。
Commented by ゾン at 2010-10-18 13:17 x
いまやすみこうしょうちゅう。
きまりしだい
さんか・ふさんかのひょうめい
いたします。
Commented by ikasasikuy at 2010-10-18 15:25
左ladon師匠
ほんまですねぇ
まちごーてました
いま
テーセーしておきました
ボクはcmを尺になおすときは
むずかし計算せんでヱヱように
自分で作った
@ngling net Conversion of Japanese measuring system
というソフトを使っています
jttk.zaq.ne.jp/babjp405/0013shakkanhou.html
せやのに
まちごーてしもて
えらいすんません

うえのURLは
アタマに
「えっちてぃーてぃーぴーころんすらっしゅすらっしゅだぶるだぶるだぶるどっと」
というのを小文字でつけてくださいね

Commented by ikasasikuy at 2010-10-18 15:26
ゾンさん
今交渉中・・・て
ほんまはコロっと忘れとったくせに
Commented by bugscope at 2010-10-18 18:18
初めての釣りがアオリイカ、なんていう時代です
いまどきノベ竿を使ったことがない人の方が多いかもしれません。

このような竿が売れるのは複雑な気持ちです。
ダイワやシマノ、がまかつ、宇崎日新には
もうちょっと、しっかりしてもらいたいですね。
 
Commented by ikasasikuy at 2010-10-18 21:13
bugscopeさん
昔は延べ竿の釣りしかなかったんですけどねぇ・・・
何を釣るにも延べ竿でした
ハゼもフナもカレイもスズキも
小学生のとき
兄が中古のオリムピックのスピニングリールをくれたので
竹を適当な長さ(たぶん1.5mぐらい)に切ってリール竿を自作しました
ガイドはスポークを万力で挟んで曲げて作り
リールもガイドも絶縁テープでぐりぐり巻きに竿に固定しました
ガイドの数は2つだったか3つだったか・・・
4つではなかったと思います
(リールシートという概念はなかったです)
その竿を武庫川の河口へ持っていって
ハゼを釣ったのを憶えています
しなりの悪い投げにくい竿でしたけど
投げるのが楽しかったです
オモリはたしか
自転車の部品のナットでした
(道糸→ナット→ハリス→ハリ)
うち自転車屋でしたから
工作道具や使えそうな部品にはこと欠きませんでした
つまり
それまでは
延べ竿(竹製)しかなかったですねぇ
Commented by DOZ at 2010-10-25 20:41 x
わははは~
ノーコメンチでおねがいします

Commented by ikasasikuy at 2010-10-25 23:02
DOZさん
ノーコメントて
コメントしてるがなもぉ
しかし
便利でヱヱ竿ですよこれ
いやほんやで



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