2006年 04月 27日
落雁
27 apr. 2006 (thu) raku-gan

池波正太郎の小説には必ず食べ物が登場する
小説の本筋とはなんの関係もないのだが
食べ物が登場することによって
話に絶妙の深みと豊かさが加味されるのである

氏の小説「剣客商売」には
京桝屋の「嵯峨落雁」という菓子が登場する
落雁‥‥‥つまり干菓子である
ボクが子供の頃は「はくせんこう」と呼んでいた
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いまどきこんなものを食べる人も少ないが
阪急百貨店ではいまも「小布施(おぶせ)堂の落雁」を置いている

広辞苑・第四版によると
「落雁」とは
� 空から舞い降りる雁のこと
� 米、麦、大豆、小豆などの粉を砂糖、水飴で練り型にはめて焙炉で乾かした干菓子
とある
ほんらい「らくがん」は「落雁」と書くところを
小布施堂のは「落」を縁起悪しとして「楽」を充てている
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さて落雁
頬張って奥歯で噛みしめると
仄かな甘味が口に広がる
粉っぽい
江戸時代のひとびとは
こんなものを楽しんでいたのかと思うと
ほのぼのとした気分になる
渋いお茶が欲しくなる
なるほど
いまどきの味ではないな

by ikasasikuy | 2006-04-27 09:17 | 食文化論


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