2012年 12月 01日
神戸豚饅物語
神戸豚饅物語_c0120913_1949720.jpg
4KRの豚まん
OLYMPUS E-410 with Zuiko D25mm F2.8



淡水軒の赤い暖簾を横目に
4KRの暖簾をくぐる・・・

店の中に入ったとたん

 思い出した!

やっぱり二十年ぐらい前に一度だけ来ている
店の中が当時のまんまなのだ
来たことをはっきり憶えてなかったということは
味に印象がなかったからということになる
つまり
旨くもなければ不味くもなかったということだ
しかし
最近は印象に残っていることさえも
次の日にはすっかり忘れてしまっていることも多いので
一概には言えないのである

昼の1時を大きく過ぎているというのに
店はほぼ満員状態だ
二階も満席らしい

 流行ってるな・・・

二十年前に座った4人掛けのテーブルだけが空いていた
4人掛けだが窓側の二席は椅子が窓を向いている
不思議に思っていると
豚まんのような丸顔の店のおばさんが

 「このテーブル、そっち半分は上から水がポタポタ落ちてくるんです」

上を見ると
なるほど
壁の角の部分に水滴ができている
結露した水滴がテーブルの上に落下するようだ
しかしそこしか空いてないのでとりあえず通路側に座る


 「ご注文は?」
 「ビール」
 「ビン? ナマ?」
 「ビン」
 「大? 中?」
 「中」
 「アサヒ? キリン?
 「サッポロ」
 「ありません」
 「ほなアサヒ」
 「はい、ほかに?」
 「豚天と酢豚で迷てんねんけどどっちが旨い?」
 「どっちも美味しいです」
 「どうしょうかなぁ・・・」
 「私は酢豚が好きです」
 「ほな酢豚」
 「はい」
 「ほんで、豚まん食べたいねんけど1コだけでも注文できるん?」
 「できます」
 「ほな豚まん1コ」
 「はい」



何も食べずに行ったのに
酢豚一皿と豚まん1コで超満腹
飲んだビールが耳から出てきそうだ


神戸豚饅物語_c0120913_194930100.jpg
4KRの豚まん断面図



  【4KRの豚まん】
   大きさ・・・でかい
   カタチ・・・写真の通りひょこいがんでる
   皮・・・しっとり&もっちりで皮だけ食べても旨い
   具・・・豚肉と野菜のバランス佳し、甘み好し、ねっとり感絶妙



帰りに
1KRに寄って豚まんをテイクアウトしようと思ったら
長蛇の列ができていた
十人以上が順番待ちしている
いつもは素通りで気に留めてなかったが
この店
こんなに行列できる店だったかなぁ・・・
しかも
並んでいるひとの声がやかましい
中華だ
ほぼ全員が支那人だ
_u_m_u_m_u_
支那のひとが行列に並ぶ豚まん
これは大いに気になるところだが
豚まんごときで列に並ぶぐらいなら
それがし刀を捨てる

 サムライかという突っ込みもある

しかたがないので
第二候補の太H閣で2コ入りをテイクアウトした


包装紙にテイクアウトした豚まんの暖め方が詳しく書いてある
蒸し器で蒸す方法と電子レンジによる方法だが
どちらも懇切丁寧に説明している
それ以外のやり方では太H閣の豚まん本来の風味を味わえないらしい
しかも
太H閣は「蒸す」推奨していると書いてある
そんなわけで蒸篭で蒸した


神戸豚饅物語_c0120913_19495787.jpg
太H閣の豚まん
OLYMPUS E-410 with Zuiko D25mm F2.8



先の4KRの豚まんと比較してみる
もちろん
店で食べるのと
テイクアウトしたのを家で温め直したのでは
おのずと差が出るのは承知の上で
あえて比べてみる

カタチはきれいな円形で
ひょこいがんだ4KRとは比べものにならないぐらい美しい
大きさは4KRとほぼ同じで
大阪の551HRサイズである
つまり
南京町の「RS記」や元町商店街の「RS紀」のような小型ではない
竹の座布団は4KRの方が薄い


神戸豚饅物語_c0120913_19501118.jpg
太H閣の豚まん断面図



皮は4KRより硬くもっちり感が若干弱い
もちろん
テイクアウトしたのを家で温め直したのだから
これぐらいの差は当然である
具は4KRと遜色ないが食感が悪い(硬い)
肉と野菜のバランスを言う前に具が締まりすぎている
つまり
固まりになっていてしっとり感が乏しい
半分に割ると具の固まりがボロっと出てしまう
したがって
皮との絡みも悪い
もちろん
テイクアウトしたのを家で温め直したので
これぐらいの差はしかたないかもしれないが
4KRの圧勝と言わざるを得ない
残念である

翌日
冷蔵庫に入れておいた残りの一個を
こんどは電子レンジで温め直してみた
説明書きによれば
豚まんをびしゃびしゃに濡らして
さらに濡れた晒(布巾)に包んで
さらにラップをしてから温め直さなければイケナイとある
それをせず
軽く濡らしてラップをしただけやった
まったくダメだった
味はさほど変わらないが
食感がもうぜんぜんダメだった

出来上がったものが冷めて
それを温め直すというのは難しいということがわかる
特に豚まんは蒸し器を使わないとパフォーマンスは蘇らないと思う






 【本日の徘徊コース】
  生田神社
  東急ハンズ
  四興楼
  南京町とき珈琲
  神戸YAMAHA
  UNIQLO
  GODIVA
  太平閣



by ikasasikuy | 2012-12-01 07:48 | 食文化論 | Comments(10)
Commented by ladon at 2012-12-01 11:24 x
ちめたい雨が降ってます
豚饅の底のへぎ、
神戸は
竹でしつらえてあり、ますか?
なにやらわたくしも、豚饅食べとなてきたあるよ
冷凍庫の午後一の豚饅
水に濡らしてチンしてホイで
昼飯にいたしましょうあるな
又、話喰いで・・・
明日は、町会の日帰り旅行で
京都の水族館と嵐山巡りです
バス代値切らはったんで
添乗員・ガイドさん無しで・・・
ほんでもって、夫婦で代役頼まれて
有る事無い事喋るはめに・・・
10:30から2時間程見学ですが
行きのバスの内で魚について
小話をいたさねばなりませぬ・・・
もう、ネタは繰ってありますが・・・ね
Commented by ikasasikuy at 2012-12-01 12:44
ladon師匠
そっちは雨降ってますか
こっちはちょっと曇ってきましたが
まだ天気もってます
ほんで
神戸の豚まんのへぎは杉のような気がします
どっちゃにしても油紙みたいなもんでは有馬温泉です
ひごろあんまし豚まん食べへんのですが
こうやってあれこれと比べてみますと
なかなか奥深いものに思えてきます
皮(生地)の食感
具の肉と野菜のバランス
皮と具の絡み具合
ほんで「味」
それぞれがぞれぞれに特長があって面白いです
こんどは1KRの豚まんを試してみる次第です
ほんで
あしたはなんですか
嵐山へ紅葉狩り
よろしいですねぇ
ほんで
なんです
のりこセンセとめおとでバスガイド
そらしょもない夫婦漫才よりよっぽど面白いでしょう
せやけど
あんまりお客さん笑わしたら
来年からずっとバス代値切ってガイドさせられまっせ
じつはボクも
昨日のお昼
箕面へ紅葉狩りに行てきました
紅葉はぎょうさんありましたが
色が黄色や橙色が多ぉて
期待してた赤や紅はあんまり有馬温泉でした
帰りに電車で
やっぱし京都まで行かんとなぁ・・・と思た次第です
あした天気になるよう
祈っときます
Commented by ladon at 2012-12-01 13:12 x
有難う御座います
明日は能天気やと思います
もみじで変換したら紅葉・黄葉とも
出てきますんで、しかたなかとですよ
箕面なんて永い事行ってまへんは
小学校5年の遠足で行った限り
53年前(半世紀やん)ですは・・・はははのは
Commented by ikasasikuy at 2012-12-01 13:28

ladon師匠

黄葉でももみじですか
知りませなんだ
ほな
あっさり引き下がりましょう
それにしても
53年前とは畏れ入ります
ボクは二十代の頃に最後に行った記憶がありますが
定かでありません
知ってはると思いますが
箕面の滝へ行く途中に昆虫館というのがあって
小学校の遠足のとき入りました
よう考えたらボクはこどものころから別に虫好きではなかったんです
好きなんはカブトムシとクワガタムシとギンヤンマぐらいでした
みるもんがのぉてすぐ出たと思います
ほんで
その昆虫館で
こともあろうか
あの手塚オサムシの原画展をやってましてん
会期は11/16〜30で
ちょうど昨日が最終日でしたけど
あんなもんロハでも見とないし
お金くれても断りますです
十三の鉄わん波平にいちゃもんつけるような輩はテリー伊藤やタモリと同じです

あした
絶景の嵐山
楽しんできといやす


Commented by 猫宮トラオ at 2012-12-01 17:06 x
こんばんは

神戸で記紀以外の豚饅について言い出した手前、汗顔の至りですがsk楼のがお口に合うたようで一安心しました。
ik楼の次は新開地に飛んでsy軒もお試しください。
イートイン出来ますが他のメニューは先日のとおり有馬線。
瓶ビールなら有馬酢。日曜定休で夕方5時前後で
「売切御免閉店」します。
書いているうちに昨日ネタを思い出しました。
「姫路県」をウィキペディアで開いたら「飾磨県」に誘導され
そこにも少し記述がありますが佐幕藩の藩名と同じ県名に
なるのは明治政府が嫌った云々。
摂津は大部分が天領で残りが松平など親藩だったので、当時の
ほんの少し前まで「朝敵征伐」「賊軍追討」を叫んでいた
側から見れば「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」で引き裂かれた
んでしょうね。
宮武外骨「府藩県制史」是非読みたいと思います。
Commented by ikasasikuy at 2012-12-01 19:22
ねこどの
こんばんわ
一個しか食べてへんので
断定的なことは言えませんが
4KRの豚まんは
手で上手に真っ二つに割った時
具(あん)が両側に均等に残るんです
これは相当熟練の技です
蒸したときにある程度固まるあんの性質を計算した上で
偏らず均等に割れるように作られてました
見てくれは兎も角
世界のどこに出しても恥ずかしくない逸品だと思いました
上海でも北京でも台北でも香港でも
現地の支那人や台湾人をうならせることができます
一方のTH閣は
家で温め直したことを割り引かねばなりませんが
具(あん)がどちらか片方に全部偏るんです
皮(生地)の内側と
具(あん)の外側にわずかな空洞が見られます
蒸したときに皮が膨らむ以上に具が縮むことを計算していないと思います
ほんで
摂津国はそんな理由で分断されたんですか
なんの効果もないように思いますが
所謂
腹いせですね                 
Commented by at 2012-12-01 20:23 x
ぶたまん食べたくなるやんかー!!
といっても551しかないので551行ってきます。。。
Commented by ikasasikuy at 2012-12-01 21:17
ぴさん
551の豚まん
1コ160ヱンやん
安いしうまいし
コンビニの豚まんとはぜんぜんちゃうし
ほんで
551を家で温め直すとき
だまされた思て蒸篭でやってみてみ
できたてちゃうか思うぐらいきれいに蘇るよ
Commented by at 2012-12-01 23:46 x
うちは電子レンジで蒸してます。。。
Commented by ikasasikuy at 2012-12-02 00:51
ぴさん
霧吹きで水かけたり
濡れ布巾で包んだり
いろいろやったけど
電子レンジはむずかしいです
蒸篭のように上手にできませんでした



<< 紅葉狩り      生田の杜の露の下草 >>