2006年 11月 18日
御堂筋の駐車違反取締りである 町方の同心であろうか 二名で処理にあたっている 一人は女同心だ 南蛮渡来の駕篭の持ち主は現れぬ 昼時である どこか近くのうまいもの屋にでも入っているのであろうか しばらく待っていたが 町方は違反札を貼ると次の現場へと向かっていった 駐車違反といえば 過去に一度だけ違反札を貼られた経験がある もう25年ぐらい昔のことだが 駐車違反はこの一度だけである 阪急甲東園駅前の電気屋の新聞チラシである フィリップスのコーヒーメーカーが半額になっていた さっそく荷馬車で買いに出かけたのだが 駐車場は満車だった しかたがないので路上に馬車を停め 大急ぎでコーヒーメーカーを買って馬車に戻ると 「駐車違反」 と書かれた赤札が馬の首に下がっていた あいたたた・・・ 番所は目と鼻の先だ 荷馬車をそのままにしてすぐに出頭すると 定年退職前と思しき老岡っ引きがいて 「あんたのんかいなあの馬車」 「そうです」 「どこ行っとったんや?」 「そこの電気屋」 「どれぐらいおったん」 「コーヒーメーカー買ぉただけやから10分ちょいかな」 「あの電気屋安いの?」 「1万2千円のフィリップスが6千円です」 「へえ、半額やんか、買ぉたん」 「はい」 「あのね、わるいけどもう切符きってしもたからね」 「堪忍してもらえませんのん?」 「気の毒やけどなぁ」 「ば,罰金ですか」 「うん,いま駐車違反の反則金6千円やで」 「げっ、6千円!」 「けどあんた損してへんやん」 「え?」 「半額で買ぉて6千円得したんやろ」 「はあ」 「チャラやん」 「なるほどチャラか」 「あははは」 「あははは」
by ikasasikuy
| 2006-11-18 12:43
| 大衆社会学
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