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2006年 08月 13日
明石蛸
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大鍋の湯がグラグラと沸騰したころあいに
よく揉んでぬめりを取ったタコの頭をつかんで
足からゆっくり入れる
足先がくるくるくるくると丸まる
500~600gのタコなら約30秒
200~300gなら20秒だ
それ以上茹でてはいけない
ゆであがったら笊の上で水気を切りながら冷まそう

タコを揉むときは大根おろしがおススメでだ
いっぱつでぬめりが取れる
最近はダイコンの値段が高騰しているので仕方なく塩を使う

明石ブランドのタコの美味さは筆舌に尽くしがたい
明石のタコを食わずしてタコは語れない
もちろん明石の魚ん棚商店街へいけばいつでも買えるのだが
それでは面白くもなんともない
苦労して釣ったタコなればこその美味さなのだ

by ikasasikuy | 2006-08-13 17:41 | 食文化論
2006年 07月 19日
chigemi is called pajon in korea
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韓国のお好み焼き
ニッポンでは「チジミ」だが
本場韓国では「パジョン」が一般的である
パジョンのパはネギのことだ
ニッポンで言うなら「ネギ焼き」か
釜山近郊の東菜温泉(トンネオンチョン)の東菜パジョンは有名である

もちろん韓国でもチジミと言う地方があって
つまりチジミはパジョンの方言であるというのが定説だ
どういう経緯かニッポンには方言のほうが伝わって定着したようだ
ニッポン人観光客はパジョンという言葉を知らないので
首都ソウルの大衆食堂では「チジミ」とニッポン語で書かれている
ソウルの若者は「チジミ」はニッポン語だと思っている

四角く焼くのが本当だとか
ニラが入っていないとダメだとか
胡麻油で揚げるように焼かなければいけないとか
なんだかんだとうるさいパジョンだが
お好み焼きなのだからお好みで焼けばいいのではないか

我が家のパジョン
葱、韮、大蒜の芽、人参、生姜、キムチ、叉焼、脂かすなどを
やや濃いめに練った水溶き小麦粉(玉子は使わない)に絡めて焼く
表面が「カリッ」と
中が「モチッ」と仕上がれば申し分なし
やっぱりビールがビールがススムくんなのだ

by ikasasikuy | 2006-07-19 17:31 | 食文化論
2006年 07月 12日
it eats thailand vol.2
タイを食う(その2)


THAI DESSERT EACH 1 BATH
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色とりどりに並べられた野菜なのか果物なのか
一見京漬物かと思った不思議な食べ物


(豆で作った餡でできてます。とっても甘いです。
ルークジュップっていいますよ。・・・By tri-phop=クルンテープ在住)



c0120913_17371459.jpg豚の足

食欲をそそる色、艶、そして香り
マッタリ
且つ
ネットリ
大きな盥にどっさり入れて売られている
(チャイナタウンの市場にて)




c0120913_17392486.jpg丸裸の鶏

タイ人は
「鶏を食べて成長する」
と言っても過言ではない
料理法も豊富で
タイ中に溢れる食材である
ただし
当のニワトリは痩せていて
決してうまそうではない
(チャイナタウンの市場にて)




c0120913_17395079.jpg芋虫

見た目はスナック菓子のようだが
噛むと中からクリーミィな体液が・・・
想像しただけで腰が引ける
現地人はおやつがわりにムシャムシャやるらしい
(ウィークエンドマーケットにて)




c0120913_1740153.jpg田亀(タガメ)

パリっと唐揚げにされたタガメ
エビのような味がするのだろうか
ビールのおつまみに・・・?
(ウィークエンドマーケットにて)




c0120913_1741024.jpg魚(雷魚)

筆舌に尽くしがたいうまさ
タイの魚料理は「焼」「揚」「炒」「煮」である
ニッポンのように生食はしない
プラーチョンという種類の雷魚の焼き物(塩焼き)は絶品である
(ポセイドンホテルにて)




c0120913_17415071.jpg魚(鯰)

これまた筆舌に尽くしがたいうまさ
タイで鯰の蒲焼屋をやれば儲かるのではないかと思う
甘だれをかけ回しながら
香ばしい煙と匂いを撒き散らせば
行列ができること受けあいだ
(シーナカリンのボートハウスにて)




c0120913_17421486.jpg魚(テラピア)

さらに筆舌に尽くしがたいうまさ
ニッポンでは当初「チカダイ」という名前で売られた
鯛に近いから「近鯛」というらしい
その後
「イズミダイ」として売られているようだ
煮物や鍋の具にすると
鯛と見まがうほど味と食感が似るらしい
タイではもっぱら揚げ物にされる
(シーナカリンのボートハウスにて)




c0120913_17424161.jpgセンレックナーム(細麺汁そば)

ボクのタイ屋台定番メニュー
魚のすり身団子や鶏肉、豚肉などがトッピングされる
薬味のパクチー(シャンツァイ)は多めに
唐辛子とナンプラーは控えめに
(バンコク市内の屋台にて)



by ikasasikuy | 2006-07-12 17:43 | 食文化論
2006年 07月 11日
it eats thailand vol.1
タイを食う(その1)

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高級レストランも悪くはないが
ホンモノのタイを味わうには屋台に止めを刺す
現地仕様、現地価格
つまり安くてうまいということだ
ただし
屋台は清潔かというとそうではない
潔癖症の人には向かない

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日がなひたすら豚足を刻み茹でそして炒める


火鍋の上で油と脂がぶつかり合い
熱気を帯びた煙と香辛料の強烈な匂いが周囲を包む
テーブルはでこぼこ
椅子はがたがた
それでも誰一人文句も言わず
ひたすら
「食」
に没頭する
「うまいもんはうまい」
これである

タイ料理の基本は
辛い、甘い、酸っぱいの三拍子だ
ニッポンの食文化にはない組み合わせだ

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テーブルには必ず4個セットの調味料入れが置かれている


つまり
「唐辛子」「砂糖」「酢」そして「ナンプラー」
この4つを自分の好みに合わせて調合するのである
それは他人任せではなく
必ず自らの責任において調合する
現地の人はみな
神妙な顔つきで味を確かめつつ調味料を加え
味が決まったところで
「うむ」
と小さく頷き
納得顔で食べ始めるのである

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田舎のどんな小さな町にも
かならずオープンエアの大衆食堂があって
一日中客でにぎわっている
東南アジアの外食文化
ベトナムでも台湾でも香港でもそれは同じだ
彼らはあまり家庭で料理を作らないらしい
光熱費や手間を考えると
そのほうが安上がりなのかもしれない

by ikasasikuy | 2006-07-11 17:45 | 食文化論
2006年 07月 06日
the 6th thailand visit (8/8)
バンコクに戻って久しぶりに熱いシャワー浴びた後
ボクらはシンハビールを浴びた

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歯ごたえはないがビールに合うナマズのふわふわ揚げ


ビールを浴びつつ
目の前の料理を平らげつつ
しみじみと今回の釣りを語り合った

最後の晩餐をした後
ボクは独りの部屋に戻った
真夜中に起きだして
テレビでポルトガルとフランスの準決勝戦を観た
清潔なシーツのベッドがありがたかった
熱いお湯の出るシャワーも
水の流れるトイレも
スィッチひとつで部屋を明るくしてくれる照明も
なにもかもがありがたかった
電気も水道もないところから180度正反対の近代文明だ
ボクらは近代文明を
あまりにも当たり前に享受しすぎている

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けっこうな品揃えのバンコクの釣り具店



バンコクの釣り具店でルアーを買う
シーナカリンでメンが投げていた「エイリアン」と
DOZ落合愛用の「ジャンピングフロッグ」を買う
釣り具屋のおばさんは
「オオ!オトコマエノニッポンジン!」と言って
表示価格より180バーツもまけてくれた

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シマノのコンクエストを買うシゲちゃん


朝飯はアヒル料理屋

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アヒルラーメンを食う


骨付きアヒル肉はやわらかくてうまい
ああ
これでしばらくタイネイチブの料理ともさよならだ
ボクは噛み締めるようにスープの最後の一滴まで飲み干した

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アヒルラーメンを食べて放心するDOZ落合と意味ありげに微笑むシゲちゃん



深夜便で帰るDOZ落合と
ボクらが帰った後
また次の客をガイドしなければならないシゲちゃんに見送られて
ボクはドンムアン空港を飛び発った

また来よう
かならず来よう
「食う寝る遊ぶ」をしに

by ikasasikuy | 2006-07-06 17:56 | 食文化論
2006年 06月 29日
the 6th thailand visit (1/8)
   遊びをせんとや生れけむ
    戯れせんとや生れけん
      遊ぶ子供の声きけば
        我が身さえこそ動(ゆる)がるれ
                      梁塵秘抄

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すべてが遊びのためのボクの人生の中で
猥雑と混沌のこの国はオアシスであってそれ以外の何ものでもない
それにつけても
またあの粘り着く湿った空気と目と鼻腔に滲みる香辛料の真っ直中に
衰えた我が身を置くのかと思うとクラリと軽い目眩が起こる
釣りの糸を垂れるだけなら近所の小川でもいいはずで
平穏を求めるならわざわざそんな所に身を置く必要もないのだが
平穏を嫌うボクの性分がこの国へ誘うのか
あるいは平穏を求めるあまりその逆の行動を起こすのか
いったい何がそうさせるのか判らないままボクはまた機上のひととなる
6回目のタイである

ドンムアン空港に降り立ったボクは
旅装を解く間もなくブンサムランへ向かった
パンの耳で大きなナマズ(メコンオオナマズ)を釣るためだ
ブン(Bueng)とはタイ語で沼のことをいう
メコンオオナマズ(プラーブク)は漁師にのみ捕ることを許された魚だが
ブンサムランのプラーブクは一般市民やボクのような外国人にも開放されている
大きなナマズは4度ボクの竿を曲げた
しかし
ナマズは釣れなかった

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深夜2時
チャイナタウンの屋台で中華そばを食う
法の定めで深夜は売れないはずのビールを頼むと
店員がどこからか買ってきてテーブルに置いた
ここでは秩序も法律も猥雑と混沌の闇に消滅してしまうかのようだ
首都バンコク
タイでクルンテープと呼ばれるこの街は眠らない

by ikasasikuy | 2006-06-29 16:28 | 食文化論
2006年 06月 21日
944 mammies
昨日
944へ行ったとき
KENちゃんのお母ちゃんに
トマトと野菜をいっぱいもらった
冷蔵庫の野菜室がマンタンになった

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このトマト
丸かぶりすると懐かしい味がする
甘くてほんのり酸っぱくて太陽と土の匂いがする

昔々
鳴門へチヌ釣りに行くと
笹部渡船の船頭が
ボーズで帰る釣り客に
「懲りんとまた釣りに来てや」

一人ひとりに鳴門ワカメを手渡していた
落胆する客の顔が一瞬ほころぶ
笹部のオヤジのささやかな気配りだ

「どうせユキさんはよぉ釣らんけん、トマトでも持ていんでもらい」
ということなのだ
いや
ぢつにありがたい母の心遣いである
「お母ちゃんありがと、懲りんとまた来るけんな」

by ikasasikuy | 2006-06-21 16:08 | 食文化論
2006年 04月 27日
落雁
27 apr. 2006 (thu) raku-gan

池波正太郎の小説には必ず食べ物が登場する
小説の本筋とはなんの関係もないのだが
食べ物が登場することによって
話に絶妙の深みと豊かさが加味されるのである

氏の小説「剣客商売」には
京桝屋の「嵯峨落雁」という菓子が登場する
落雁‥‥‥つまり干菓子である
ボクが子供の頃は「はくせんこう」と呼んでいた
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いまどきこんなものを食べる人も少ないが
阪急百貨店ではいまも「小布施(おぶせ)堂の落雁」を置いている

広辞苑・第四版によると
「落雁」とは
� 空から舞い降りる雁のこと
� 米、麦、大豆、小豆などの粉を砂糖、水飴で練り型にはめて焙炉で乾かした干菓子
とある
ほんらい「らくがん」は「落雁」と書くところを
小布施堂のは「落」を縁起悪しとして「楽」を充てている
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さて落雁
頬張って奥歯で噛みしめると
仄かな甘味が口に広がる
粉っぽい
江戸時代のひとびとは
こんなものを楽しんでいたのかと思うと
ほのぼのとした気分になる
渋いお茶が欲しくなる
なるほど
いまどきの味ではないな

by ikasasikuy | 2006-04-27 09:17 | 食文化論
2006年 04月 24日
メバルの煮付け
24 apr. 2006 (mon) mebaru nituke

久しぶりにメバルを食べる
ほんとうは20cm未満はリリースなのだが
検寸のためにキープしてしまったので
それなら美味しくいただくことにする
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新鮮な魚を煮ると
身が弾けてばらけてしまう
見栄えは悪いが味は文句無しだ
忘れかけていた味が舌の上でよみがえる
釣って楽しい
食べて美味しい
本来釣りとはそういうものだ
そういえば
スズキも長いあいだ食べてないなあ‥‥‥

by ikasasikuy | 2006-04-24 09:15 | 食文化論
2006年 04月 23日
豊助饅頭
23 apr. 2006 (sun) toyosuke manju

昨日の全日本メバルで6位になったので
豪華な賞品をもらった
なんと
神戸市の山中にあるあの「満月堂の豊助饅頭」だ
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良質の小豆を茹でて丁寧に漉した餡を
薄皮に包んで蒸しあげた逸品である
甘みが限界まで抑えられていて
酒飲みでも食える饅頭だ
神戸元町「本高砂屋のきんつば」
明石「朝霧堂の丁稚羊羹」と並んで
兵庫県の三大銘菓として@net dictionaryにも紹介されている
いや
これは実に美味い
賞品提供者はよこちん会長だ
こけてリールを壊した上に携帯電話を海に落としたらしい
おまけに小さいメバルるしか釣れなかったという
まったく気の毒だ
気の毒だが豊助饅頭は美味いのである

by ikasasikuy | 2006-04-23 09:14 | 食文化論