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2007年 01月 31日
kyoto zoo
美都(Mito)
1971年生まれ(推定)
マレーシア出身の牝のアジアゾウ
天王寺動物園の春子からみればまだまだ若象である


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京都市立動物園の美都姐さん
Fuji FinePix F30



「みと姐さん、こんにちわ」
「いゃささきさんやおへんの、おひさしぶりどす」
「お元気そうどんなぁ」
「へぇ、今年の冬はぬくおすよって塩梅よろしおっせ」
「そらよろしおしたなぁ」
「まぁ、ぶぶづけでも」
「へぇ、おおきに」
「逢坂の春子姐さん、お元気にしといやすのん」
「去年の暮れに逢うたときはそらもうお元気どしたなぁ」
「そらよかったわぁ、札幌の花子姐さんが急にあんなことになってしもて」
「そうどんにゃ、びっくりしましたわぁ」
「ここらとちごて札幌の冬は厳しおすよってなぁ」
「お気の毒どした」
「まぁ、ゆっくりしといやす」
「へぇ、おおきに」


それから小一時間ばかり
ボクは柔らかな冬の陽光を浴びながら
みと姐さんと取りとめもない世間ばなしをして過ごした
とても楽しいひとときであった

by ikasasikuy | 2007-01-31 08:43 | 動物学
2007年 01月 30日
spring seems to have come
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旧居留地 HOTEL VIA MARE KOBE (Fuji FinePix F30)


「まだ1月やとゆうのに」

外はまるで春の陽気である
冬枯れの木立にさす陽光が眩しい
旧居留地のショウウィンドウも春になっている
このまま春が来そうな気配だが
きっとまた冬に戻るのだろう
寒さが戻ってくるのだろう
なにしろ

「まだ1月やからなぁ」

Bokkeが頭の中を泳いでいる
そのかわり
Mebaruがさっぱり泳がなくなった

by ikasasikuy | 2007-01-30 08:55 | 大衆社会学
2007年 01月 29日
杵屋
剣客森下康之進は人畜無害流の師範である
七十にも見える老けた風貌だが
まだ五十を三つ四つ超えたばかりである
普段はぼーっとしている
しかし剣を持たせたなら天下無類の強さである
平蔵が三十年来師と仰ぐ達人なのだ

西宮にある人畜無害流森下道場からの帰り道
役宅のある宝塚へは二里半の道のりだ
普段の平蔵は電動早駕篭を使う
その日
平蔵は何者かに後をつけられていた
着かず離れず
微に入り細に入り見事な尾行である
尾行しているのは江戸随一の仕掛人中村主邪(もんじゃ)であった

平蔵は逆瀬川で駕篭を降り
杵屋(きねや)といううどん屋へ向かった
以前に何度か来たことのある店だが
最近カレーうどんを始めたとの密告があり
「これは捨て置けぬ」

平蔵自ら探索に出たものである
杵屋は駅前の通り隔てた建物の一階にあった

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店先では「実演」と称して
うどんを打つところを客に見せている
最近このての店が増えたが
手の内を見せ過ぎではないかとの声もある

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店の中はこざっぱりしていて清潔感がある
食台や腰掛けなどの調度も悪くない
ただし女中がいかぬ
三人ほど居る女中はみな三十代半ばで薹が立っているというのに
南蛮渡来のミニスカートなるものを身につけ
太短い脚を恥ずかしげもなく露呈している
これが並みの太短さではないから驚くしかない

「いらっしゃいましー」
「天ぷらカレーうどんをたのむ」
「かしこまりましてございますー」
「声が大きいのう」
「地声でございますー」

元気なのはよいが元気にもホドがある
始終女中同士で私語を発し、けたたましく笑い合っている
幕怒鳴怒屋の方がはるかに従業員教育ができている

待つこと十分弱
注文した天ぷらカレーうどんが運ばれてきた

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濃いめの色をしたカレー出汁である
牛肉、油揚げ、玉葱、人参、青葱と具が多い
さらにその上に貧弱な海老天が一本トッピングされている

まず出汁をひとすすり

「むむむ、これはいかぬ」

甘ったるいお子様カレーの味である
しかも
カツオの「カ」の字もなければ
和風の「和」の字もない
それに
肉がかたい
玉葱も人参も小学生切りで大きい
(小学生切り=大雑把に切った野菜類のこと)
唯一許せるのは貧弱な海老天だけである
カリッと揚がっており衣も海老も味は良い

次に麺をひとすすり

「むむむ、これもいかぬな」

麺が硬すぎる
しかも太すぎる
美味いという評判はどうやらガセネタであった
早々に勘定を済ませ平蔵は店を出た
「これなら大和でカツカレーうどんであったのぉ」

そのときである
通りの向こうから一人の侍がこちらへ向かって歩いてきた
町方の同心のようである

「これはこれは、長谷川様ではございませぬか」
「いかにも」
「拙者、南町奉行所同心中村主邪と申す者にございます」

中村主邪は
いかにも人品の良さそうな作り笑いを浮かべ
平身低頭で挨拶に出た

「して、わしになにか用かな」
「いえ,お見かけいたしましたもので、ご挨拶をと、長谷川様の御噂は予々」
「さようか、わかった、以後見知り置く」
「それは、かたじけのうございます」

照れくさそうに頭をかきながら愛想笑いを浮かべる中村主邪であるが
顔は笑っていても目は笑っていない
平蔵はそのことに気付いていた

「それではこれにて」
「うむ」

それぞれに一礼をし
互いの向かう方向へ歩みだした
肩と肩がすれ違うそのときである
平蔵は俄に殺気を覚えた
それは本能的なものであると言わねばならない
それ以外に説明の術がないからである
すれ違いざま
腰を落とした主邪の一刀が平蔵の脚をなぎ払った
と同時に
平蔵はふわりと三尺ほど飛び上がっていた
(キューバの女子バレーボール選手、ミレヤ・ルイス並みのジャンプ力)
一瞬でも遅れたなら平蔵は両脚を切断されていたであろう
主邪の一刀は空を切った
間髪を入れず
二の太刀を浴びせようとした主邪だが
もはや平蔵の敵ではなかった
刀を振りかぶった主邪の脾腹に平蔵の拳がめり込んでいた

「むううん」

この一撃で勝負がついた
騒ぎをきいて駆けつけた番所の十手持ちが主邪を縛り上げ
荷車に乗せてカレーうどん改方役宅へ運び込んだ
この中村主邪こそが
カレーうどん改方密偵泥水の烏賊之助を殺害した仕掛人であることを
このとき平蔵はまだ知らなかった

役宅に運び込まれた中村主邪は
横山同心の鬼の責めに耐えきれずすべての罪を吐いた
平蔵は主邪をお白砂にあげることはせず
「貴様のような奴はお白砂など勿体ないわえ」

その場で斬り捨てた
後日
一心寺の墓所に墓参りをする平蔵の姿があった

「烏賊之助、お前の仇はこのわしが取ってやったぞ」

線香の煙がゆったりと棚引く
一月にしては妙に生暖かい午後であった

by ikasasikuy | 2007-01-29 08:58 | カレーうどん改メ
2007年 01月 28日
rock'n angler
ボッケ専用ロッドを新調した

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Jackson Bayside Pack 805L


8フィート5ピース
勿論釣り竿は1ピースが一番良いのだが
仙台や北海道まで行くのにバズーカ砲を担いでいくのも大層だ
国内遠征はパックロッドに限る
仕舞寸法57cm
機内持ち込み用に買ったL.L.Beanのトラベルバッグにジャストなサイズだ
このパックロッド
軽くて丈夫なロッドケースが付いている

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通販で注文して今日届いたこの竿
どこかで見た憶えがあるなぁ・・・と
ロッドケースを見て思い出した
設計図面入れのケース
そうだ
コレだ!
そうか
偶然にもくらげさんと同じ竿を買ったのだ
そういえば
去年くらげさんはこんな魚を釣っていたなぁ
魚の横でちらっと写っているロッド
たぶんコレだ
あのサイズのカスミアジが取れる竿なら大丈夫だ
ボッケはカスミアジの半分、いや四分の一も引かないからな

北海道のカジカ専用に去年買ったパックロッド

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Smith TRM 76ML/5


実はこれでもボッケを釣るにはじゅうぶんなのだが
もし
70cmオーバーのボッケがきたときのことを思うと
いささか心もとない気がしないでもない
竿の強度のせいで
千載一遇のチャンスを逃しでもしたら
ボクは一生悔やまなくてはならない

それにしても
ロッドに記されているアクションやルアーウエイト表示
いい加減にもホドがあるなぁ・・・

by ikasasikuy | 2007-01-28 08:58 | 漁具概論
2007年 01月 27日
stereo pinhole camera
子供の頃
悪さをして逃げ込んだ押し入れの中で見たあの不思議な絵
ふすまにあいた小さな穴から漏れる光の条が
押し入れの壁にあたって外の風景を映し出していた
「なんやこれ!」
見慣れた外の風景が
真っ暗な押し入れの壁に描かれている
しかも上下逆に・・・
ボクは押し入れの中でひとり興奮していた

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ピンホールカメラ
いわゆる「針穴写真機」の原理だ
ボクと同世代はみな覚えがあるはずだ
たしか
あの頃のは印画紙を感光させる方式だった
しかも
ボディが紙製だったりブリキ製だったり
ビスケットの空き缶だったりした
市販のもあったが
たいてい近所のオタク系の中学生のにいちゃんの手作りとかだ
牛乳瓶の底みたいなメガネをしたにいちゃんが
「まださわったらあかんで」

やさしく注意を促すのだ
一枚写真を撮るのに長い時間を要した記憶がある

「脳をゆさぶるステレオ写真」

ぶらっと立ち寄った近所の本屋で
いきなり目に飛び込んできたキャッチコピー
一瞬にして
ボクのボケた網膜は感光してしまい
脳が激しく揺さぶられてしまった
思わず手に取ってレジへ

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「大人の科学」という雑誌を買うと
附録にステレオピンホールカメラが付いている
ああ
なつかしの針穴写真機だ

ステレオ写真というと
生命保険かなにかの顧客用小冊子で見たのが最初だった
目を寄せて
2枚並んだ写真をじっと見つめていると
そのうち2枚が重なって1枚に見え
突然現われる三次元の世界
いい大人が
不思議の国に引きずり込まれる瞬間だ

さて
本の附録のステレオピンホールカメラ
面倒なことに自分で組み立てなければイケナイ

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設計図をにらみながら組み立ててみる
プラモデルみたいだ
プラスドライバー1本で簡単にできる
難易度は小学生級
それでも
部品をまちがえたり
取り付ける方向が逆だったり
なんどもやり直しながらなんとか完成
ラドン奥村やジャンキー内藤なら10分で作るところを
小一時間かかってしまった

さっそくフィルムを入れてみる

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おお!
ローライ35より簡単に装填できるぞ

印画紙式と違って
このカメラは35mmフィルムが使えるので
わずか数秒で写せてしまうらしい
それでも手ぶれは厳禁で
撮影には三脚が必要だ

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本体前面に直系0.25mmのピンホールが3つ
それぞれを開いたり閉じたりしていろんな使い方が出来る
九二式重機関銃の照準器ようなファインダーに
ギロチン式のシャッターだ
フィルムの巻き上げも巻き戻しもできるし
フィルムカウンターまで付いている
完璧だ

本誌にこのカメラで撮ったサンプルがたくさん掲載されていた
デジカメの単調で失敗の少ない画像に慣れてしまうと
「なんじゃこりゃ」
という作品ばかりであることは推して知るべし
つまり
ピントが甘く彩度も低いやわらかい絵なのだ
しかし
見れば見るほど面白い絵ばかりである

さて
このステレオピンホールカメラで
何を撮ろう・・・

by ikasasikuy | 2007-01-27 09:06 | 光学機器・写真学
2007年 01月 26日
白昼の御堂筋で平蔵に斬り掛かった無頼浪人は
播州の浪人、山下虎之介であった
浪人が刃を振り下ろす寸前
殺気を感じた平蔵は飛び退っていた
刃は空を切った
これが余人であったなら、恐らく・・・

不意撃ちに失敗(しくじ)った浪人は敵わぬと看たか
二の太刀を浴びせようともせず逃げ去った
平蔵は敢えてこれを追わなかった
逃げ込んだところを見届けていたからだ

無頼浪人が逃げ込んだところは
さながら Dungeon(地下牢)のようであった
しかし
鳥も通わぬ質屋の蔵かと思えばそうではない
昼時ともなれば
中食(昼飯)を求めて界隈の大店の丁稚、手代、女中どもが大挙して押し寄せ
それはそれは賑やかな地下通路となるのである
このひと時を楽しみに汗水を垂らして働く丁稚も多い
こうなってはこの中からさきほどの無頼浪人を探し出すのは難しい

平蔵はふと
「以前にもここを訪れている」
ことを思い出した
そうであった
讃岐うどんを売りにする「はがくれ」のある地下通路だ
昼休みも終わりかけというのに
相変わらず「はがくれ」の前には大勢の客が順番待ちの列を作っている
その二軒南に「匠(たくみ)」という屋号のうどん屋がある
以前は「あすか」という屋号であったはずだが
「これはどうしたことか」
もしやして
あすかはつぶれてしまったのであろうか・・・

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はがくれの行列を尻目に平蔵は「匠」の暖簾をくぐった
長い「し」の字型のカウンターだけの店だが
こざっぱりしていて清潔感がある
椅子もカウンターテーブルも真新しい
店を開店してまだ間がないのやもしれぬが
これは期待が持てそうである
いささか薹が立ち過ぎた女中が茶を運んできた

「いらっしゃいまし」
「ちと訊ねるが、この店、屋号を変えたのか」
「さぁて、私は臨時雇いでごぜえますで、詳しいことは・・・」
「さようか、よいよい。とりあえずカレーうどんじゃ」
「かしこまりましてごぜえます」

静かにうどんを食う客が二、三人いるのみで
店の中はがらんとしていた
さもありなん
おおかたの客を二軒となりのはがくれに食われているのだ

待つこと十分弱
湯気の立ち上るカレーうどんが運ばれてきた

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なんとはなく貧相なカレーうどんではある
さほど大食漢でもない平蔵だが

「量が少ない」

と思ったものである
あとから入ってきた二人連れの客が
口を揃えて「1.5」と注文するのを聞いて納得した
つまり一玉半が普通サイズなのである

まず出汁をひとすすり

「むむむ・・・」

なんの変哲もないカレー出汁である
良くもなければ
悪くもない
ごくありふれている
はがくれのカレー出汁もあれだが
ここのカレー出汁もなにである

次に麺をひとすすり

「うむむ・・・」

硬すぎる
はがくれに対抗してか
コシのしっかりした讃岐風である

「これはいかぬな」

これではカレーうどんに合うはずもない
がっくりと肩を落とす平蔵であった
出汁を大方飲み残し

「1.5にせなんでよかったわい」

ぼそっとつぶやくと
早々に勘定を済ませ店を出た平蔵である


そのときである
またも平蔵の背中に刃が向けられた
普段の平蔵ならこれも簡単に躱せたはずである
しかし
油断をしていたわけではないが
今食べたカレーうどんで Concentration(集中力)が削がれていたのだ
背後からの刃を背に受けてしまった
平蔵の着物の背は大きく切り割られている
一瞬よろめいた平蔵が振り返ると
さきほどの無頼浪人山下虎之介である

「鬼平、覚悟」

必死の形相で二の太刀を振り下ろさんと踏み込んできた
これをまともに浴びれば
如何に平蔵とてひとたまりもない
かといって刀の鯉口を切る余裕は平蔵にはない

「むむ、これまでか」

平蔵が目を閉じかけたそのときである
どこからともなく投げつけられた石くれが無頼浪人の目に当り
太刀を大上段に構えた虎之介が一瞬ひるんだ
転瞬
平蔵の愛刀粟田口国綱二尺二寸九分が閃いた

「うっ」

無頼浪人が声もなく呻くのと
血煙が舞い上がるのが同時だった
山下虎之介は崩れ落ちるように倒れた
地下通路に溢れる野次馬からどよめきが起こった

「長谷川様」
「おお、堺の加知造であったか」
「お怪我はごぜえやせんか」
「なに、傷は浅い」
「すぐに血止めをしませんと」
「いや、かまわぬ。それより加知造、なぜここにおる」
「へい、ちょいとここのうどんを」
「うむ、はがくれか」
「いえ、匠でごぜえやす」
「ふふふ、やめておけ」

地下から這い上がると
鉛を敷き詰めたような冬の曇り空が
重くのしかかるようにビルの谷間を覆っていた
「ひゅう」

音を立てて
まだ少し血のにじむ平蔵の背中を一陣の木枯らしが吹き抜けていった

「うう、しみるのう」

風の寒さが身にしみる冬の昼下がりであった

by ikasasikuy | 2007-01-26 09:05 | カレーうどん改メ
2007年 01月 25日
kobe wanders
久しぶり
でもないが
神戸の町をフル徘徊する

Bonton

フィッシングマックス

神戸市立博物館

L.L.Bean

皆様食堂

EVIAN

大上

南京町

はた珈琲店

神戸ヤマハ

石橋楽器

桃源

今日は密偵和田山の蓑吉を伴い
朝から晩まで歩き回った

よく食べ
よく飲み
よく喋り
いっぱい買い物をしたので
ふらふらだ

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神戸で一番うまいコーヒーを飲んで嬉しそうな和田山の蓑吉


蓑吉の話は
相対にもっちゃりしていて
常に要点がボケている
しかし
こんなやつでも
近々蝦夷国へ移り住み
屯田兵になるのかと思うと
少しく寂しい気がしないでもない平蔵であった

by ikasasikuy | 2007-01-25 09:08 | 大衆社会学
2007年 01月 24日
天神橋筋商店街
カレーうどん改方長官長谷川平蔵が
市中見回りの帰りにぶらりと立ち寄るのがここである
何が目的というのでもない
南蛮渡りの黒豆汁を飲ませる行きつけの店があるのだ
平蔵はここで池波正太郎の本を読みながら
両切りの「平和」を燻らせ
黒豆汁をすすることを何よりの安らぎとしている


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天神橋筋商店街



1丁目から7丁目まで2.6km強
おそらく日本一長い商店街であり
また
日本一活気のある商店街でもある

2丁目から6丁目まではアーケードがかかり
年中人通りが絶えない
端から端まで見て歩くとたっぷり1時間はかかる

その南端あたりに天満の天神さんがある
てんじんさん(菅原道真公)を奉る大阪天満宮である

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夏の風物詩天神祭りの頃ともなると
逢坂市中が天神さんを中心に
文字通りお祭り騒ぎとなる

天神橋筋商店街を北から攻めるなら
地下鉄、阪急の天神橋筋六丁目駅が便利だ
一般的には「天六(てんろく)」と呼ばれる

商店街を中ほどから攻めるには環状線の天満駅だ
あのカレーうどんの名店「讃吉」はここである

ボクはもっぱら南から攻めるので
JR東西線の大阪天満宮駅で降りることが多い

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1丁目のアーケードの切れたところには
「てんま」という
これまたカレーうどんの名店がある
その近くには「担担」という担担麺の名店もある
商店街には安くて美味い店が目白押しだ

先日
天満宮北隣の「繁昌亭」に
桂米朝が出たらしい
出たといっても幽霊ではないので
ちゃんと口上を述べ演目を演じたらしい
目は落ち窪み幽霊より迫力があるそうな
さすがは人間国宝である

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繁盛しているのか、入場券売り場はいつも長蛇の列


南森町の交差点を少し西へ行ったところに
日乃出屋綿左衛門の店がある
店構えはさほどでもないが
逢坂で日乃出屋の名を知らぬ者はない
日乃出屋の番頭に納まっている密偵堺の徒造など
毎日この辺りの店で中食を摂るらしい
最近
徒造の体つきが頓に巨大化してきたのも
(なるほど)
頷けようというものである

by ikasasikuy | 2007-01-24 09:09 | 大衆社会学
2007年 01月 23日
落柿舎
c0120913_9152753.jpg上州(いまの群馬県)に「七ツ梅」という名酒がある
幕府大奥の御膳酒として愛飲され
江戸市中において
関東第一位の地位を占める由緒ある銘柄である

七ツ梅の名の由来は
「梅の花は暁の七ツ時に最も香りが立ち上がる」
と言われることによる
つまり
現在の午前四時である




まだ明けやらぬ清水門外カレーうどん改方役宅には
一心不乱に書き物をする長谷川平蔵の姿があった
時刻はまさに暁七ツ
幕府の若年寄、京極備前守高久へ宛てた報告書を認めているのである
それから一刻あまり
漸くに東の空が白み始めた折を見計らい
下男の存吉を使いに走らせた

「和田山の蓑吉のところまで行ってくれ」
「はい」
「本日の探索に同道せよと伝えるだけでよい」
「かしこまりましてございます」

半刻もせぬうちに存吉は駆け戻ってきた

「長谷川様」
「どうした」
「野暮用で同道できぬとのことでございます」
「なに、蓑吉がそう申したのか」
「さようにございます」
「うぬぬぬ、怪しからぬやつめ」

須田与力の進言を強引に退け
和田山の蓑吉を密偵に取り立てやったのだが

「須田の言う通り佐渡へ送るべきであったか・・・」

些か早計であったかと思い始める平蔵であった


昼近く
西天満五丁目あたりを独り歩む平蔵の姿を見ることができる
本日の探索は「落柿舎」という洒落た屋号のうどん屋
すなわち
あの日乃出屋綿左衛門が推す店である
大きなビルヂングの一階に「落柿舎」はあった

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入り口にはゴテゴテとはり紙が貼られいる
店内も雑然としており、さながら下町の一膳飯屋である
カウンターの隅に腰掛けた平蔵へ

「いらっしゃませー」


元気そうな女将がお茶を持って現われた
まるまると肥えてはち切れんばかりの初老の女将である

「カレーうどんをたのむ」
「かしこまりましてございます」

奥の調理場に亭主らしき男がいて
どうやらこの二人は夫婦者のようである
始終二人で楽しげに会話をしながらも
手を休めることなく忙し気に立ち働いている

待つこと十分強
注文したカレーうどんが運ばれてきた

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出汁は黄色みが強く
出汁の中になにやらゴテゴテと具が入っている
牛肉、玉葱、青葱、キャベツ,贋しめじ、松の実

まず出汁をひとすすり

「うむ、これは微妙じゃ」

即席カレー粉を使っているのであろうか
ピリリと辛味は効いているがさほど刺激的ではない
これは鯖節であろうか
和風ではあるがさほど強い風味でもない
キャベツの甘味がほどよく溶け込んではいるが
いまひとつ切れがないといえばない
いわゆる昔ながらの蕎麦屋のカレーそばの出汁と思えばよい
牛肉は鯣の様に硬く平蔵の歯には合わなんだ

次に麺をひとすすり

「おお、なるほどこれが日乃出屋のいう細々目うどんか」

極細のこの麺は
絶妙のコシと軟らかさで
カレー出汁に見事に絡んでいる
これは悪くはない
いやむしろ上等である
一長一短はあるものの
まず及第点をクリアしたカレーうどんであると平蔵は評価した

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「亭主、なかなか良いカレーうどんじゃったぞ」
「ありがとうさまにございます。手前どもでは材料をじゅうぶんに吟味いたしておりますです。あ、キャベツですございますか、はい、キャベツは京都の露地物でございまして、甘味がまったく違いますです。それに葱は九条葱にございます。九条葱はカレーうどんにはなくてはならぬ葱にございます。京都の農家と契約をいたしまして、安定した供給を確保いたしておりますです。麺でございますか、はい、麺は自家製麺にございます。この機械で極細に製麺いたしておりますです。もちろん国内産の厳選した小麦粉を使用いたしておりますです。最近テレビに出ている料理人などは傲慢でいけませんです。味は十人十色と申しますです。これが絶対などということなど絶対にございません。カレーうどんにいたしましても、辛ければよいというものではございませんです。そもそも調理と申しますのは・・・」
「うむ、もう、よいよい、よぉわかった」

この亭主
講釈を語らせておけば明日の朝までも語るであろう
まったく困ったものである
苦笑を噛み殺しつつ店を出る平蔵であった

by ikasasikuy | 2007-01-23 09:13 | カレーうどん改メ
2007年 01月 22日
東北根魚大全
友人細谷洋介から
「東北根魚大全」が届いた
先日
tmのコメント蘭で
「なんかええ本ないやろか」
と相談したところ
早速送ってくれたのがこの本である
いや
まったくありがたいことである


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東北 ROCK FISH 大攻略 (株)廣済堂



早速むさぼるように読んだ
わき目も振らず一気に読み上げた

東北地方の釣り場紹介から
タックル、ラインシステムに至るまで
事細かに解説されている
ボクのような根魚ド素人には実にありがたい一冊である
読み終わって
ひとつわかったことがある
それは
ボクが釣りたいボッケ(ケムシカジカ)に関して
一切触れられていないことだ

「あっらー?」
「どゆこと?」
「なんでや?」

その答えはおそらくこうだ
つまり
東北のロッカーたちはみな
50cmアップのアイナメ
50cmアップのベッコウゾイ、クロソイ
40cmアップのメバルこそがターゲットであって
ケムシカジカを専門に釣るロッカーなどいないということだ
早い話が
ボッケは彼らにとって「外道」にすぎないということなのだ

なるほど
そうだったのか
ボクはまた
ロッカーたちの究極の対象魚はボッケだと思っていた
これはボッケの
いや
ボクの勝手な思い込みだった
大いなる誤解であった

しかし
そんなことはどうでもよい
ボクにとってロックフィッシュといえばボッケだ
ボクが釣るのは究極のグロテスクフィッシュ
ボッケなのだ
「こんなカッコええ魚なんで釣らへんの?」
である
わはは
わはははー

ゆうあんどみー
みいあんどゆー
れっつろっくんふぃっしゅ

by ikasasikuy | 2007-01-22 09:18 | 釣り文化総論