2006年 03月 31日
31 mar. 2006 (fri) curry udon もう春だと思っていたら ここ数日の冷え込みはどうだ まるで真冬並ではないか こうも寒いと恋しくなるのがカレーうどんである 今日も美味いカレーうどんを求めて彷徨い歩く 本日の徘徊コースを簡単に説明すると ウメダ→心斎橋→法善寺横丁→黒門市場→じゃんじゃん街→阿倍野 千日前のキャバレー「ユニバース」の横を抜け 堺筋に出るとそこは黒門市場だ そうだ! 黒門市場といえば あそこへ逝かねばならない 鰻の寝床のような細長いカウンターだけのうどん屋だが ここのカレーうどんは絶品と聞く 昼過ぎ 店に入ると客は三人(意外と空いている) 全員が細麺のカレーうどんをすすっている ボクと同時に入った老サラリーマン風も 当然といった声で「ほそカレー」を注文 勿論ボクも「ほそカレー」を注文する 待つこと十分 ほそカレーはやや量が少ない目な感じである しかも 出汁はとろみがつきすぎてドロドロしている これはイケナイかも‥‥‥ まず出汁をひとすすり お! うまい! カツオ出汁がたっぷり効いている 辛さも文句なし 麺は「福一屋」の細うどんよりさらに細い しかも「手打ち」というだけあって しっかりコシもある この細麺とどろっとした出汁が絶妙のバランスである うむむ‥‥‥なかなかやるなあ 空いていると思っていた店内だが しばらくすると続々と客が入ってくる しかも驚いたことに だれもが「ほそカレー」を注文する 客層は高齢者が多いが それでも「ほそカレー」である 店の雰囲気に馴染まない茶髪で礼儀正しいにいちゃんと ローライズジーンズでお腹丸出しの可愛いねえちゃんも 座るなり「ほそカレー」である メニューはいろいろあるのだがみな「ほそカレー」だ いや ボクが出る前に入ってきたおばあさんだけは 「なめこそば」だったが 地下鉄堺筋線「日本橋」から「えびすちょう」へ向かう えびすちょうの改札を出て地上にはいあがると 目の前に通天閣がそびえ立つ 世界一美しいタワー「通天閣」が逢坂の街を見下ろす 通天閣の下を抜け 新世界のづぼらやの看板を左に曲がり スマートボール屋を過ぎて右に曲がると そこは「じゃんじゃん街」だ 観光ガイドブックにも紹介されて すっかりきれいな街になってしまった「じゃんじゃん街」だ 三十年前 ここを歩くのはボクにとって命がけだった 暗くて陰惨で凸凹した細い通りだった しかし 今は見る影もない すっかり銀座化してしまっている じゃんじゃん街「ぜにや」 ぜにやで串カツとどて焼きをあてに 独り昼酒を呑む 少しく酔う それでも 千日前が巨大ゲームセンター化しているのとは対照的に ここは相変わらず「将棋」「囲碁」の世界である 耳を裂く電子音もなければ 目が眩む電飾もない あるのは 木と木 あるいは石と木が弾けるパチパチという音だけだ そして ガラス越しに勝負の行方を解説するおっさんの低い声 すべてが昭和そのものであり 昭和の静けさなのである じゃんじゃん街を抜けてさらに南へ そこには 象とキリンとゴリラの看板の 恐らく日本一お洒落でシックな商店街が(今も)ある どこを切っても金太郎飴のように 蜘蛛の巣のように広がっているのである そこはまるで別世界と言えよう いま眠りから覚めたかのような 否 いま眠りに堕ちたばかりのような 時代の歯車を何回も逆回転させたような 明らかに取り残された空間なのである ゴーストの棲む商店街‥‥‥ 立派なアーケードと照明があって 店はそれぞれ看板を掲げているが ほとんどが閉まっているのだ 阿倍野へ近づけば近づくほど人気がなくなる それが何を意味するのかは説明するまでもない それが時代の波というものなのである それにしても ここはまるで地元民の自転車専用道路だ 阿倍野の近代的なマンション群の間隙を縫って あべの筋へ出る ああ また明治屋だ 土佐鶴と真澄山花で 昼間っからすっかり千鳥足だ ああ 今日はよく歩いたなあ さあ地下鉄に揺られて帰ろう そうしよう そうしよう 本日の徘徊料 ほそカレーうどん(黒門市場・あそこ)‥‥‥950ヱン 串カツ、どて焼き、ビール、芋焼酎(ぜにや)‥‥‥2200ヱン きずし、ホタルイカ沖漬け、純米酒(明治屋)‥‥‥1950ヱン 合計‥‥‥5100ヱン(かな?) やすい!
by ikasasikuy
| 2006-03-31 10:38
| カレーうどん改メ
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