2014年 05月 18日
金子みすゞ
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金子文英堂
LUMIX DMC-TZ30




仙崎へ行った
ずっと行きたかったが
交通の不便な場所だけに
なかなか行くタイミングがなかった
でも
そんなことを言っていたら
一生行く機会などやってこないのである
それではあまりにも心残りだ
そんなことになったら死んでも死に切れない
向こうから来ないなら
こっちから行くしかないのだ

行き方は大雑把に二通りある
ひとつは
神戸から新幹線で山口県の厚狭という所まで行き
そこから在来線で長門へ
もうひとつは
飛行機で福岡へ飛び
博多から新幹線で厚狭へ戻って
あとは同じだ
さて
どっちが早いか・・・
調べてみた
鉄路で行くとなんべんも乗り継ぎをして
最短でも5時間30分かかる
ところが
飛行機を使うと
福岡から逆戻りのように思うが
搭乗30分前に空港で待機しても4時間以内で着く
飛行機は速いなぁ・・・
さうさう
神戸港から船に乗って門司港経由で行く方法もある
26時間かかるらしい



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星とたんぽぽ

 青いお空の底ふかく、
 海の小石のそのように、
 夜がくるまで沈んでる、
 昼のお星は眼にみえぬ。
  見えぬけれどもあるんだよ、
  見えぬものでもあるんだよ。

 散ってすがれたたんぽぽの、
 瓦のすきに、だァまって、
 春のくるまでかくれてる、
 つよいその根は眼にみえぬ。
  見えぬけれどもあるんだよ、
  見えぬものでもあるんだよ。

             1925年



金子みすゞ_c0120913_3221979.jpg


金子みすゞ=本名金子テル(1903.4.11 - 1930.3.10)
26年の人生を終える前日に写真館で撮った写真

 瓦のすきに、だァまって、

なぜかこの一行だけが
三四五のリズムが狂っている


仙崎から帰ってくると
ボクが仙崎へ行ったことを知っていたかのように
テレビで
「金子みすゞ物語」(みんなちがって、みんないい)
をやっていた
再放送なので観るのは二度目だが
何度観ても悲しい話だ

by ikasasikuy | 2014-05-18 07:20 | 文化人類学 | Comments(2)
Commented by ladon at 2014-05-18 14:27 x
おはよごだます
リズムが狂っていますが
強烈にインパクトがあります
この一文がなければ
詩の本質が無い様に思いおります
然し、死を覚悟した前日の写真の
この,透明感・・・
Commented by ikasasikuy at 2014-05-18 15:13

ladon師匠
おはよごだます

山口県の仙崎にいってました
だいぶ前から行ってみたい思いつつ
なかなかナニでした
行く道中が面倒臭いというのが一番のナニで
それさえ辛抱したらなんちゃあありません
しかし
中国地方は近畿地方の隣やのに
北海道や沖縄へ行くより暇がいるというのは理不尽ですねぇ

ほんで
金子みすゞは
ややこしい家庭事情で
意にそぐわぬ結婚をさせられ
それがもとで病気になり早世するという気の毒な人生ですが
短い人生のあいだに残した詩編は没後84年経った今なお輝いてます

ほんで
仙崎はええとこでした
いやあ・・・行って良かったです



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